アナタがこれから学生を卒業し、社会人になってコンサルタントとして活躍していく上で必要な考え方があります。
それが「志を持つ」という事です。
今回はこの考えを深堀りしていきます。
アナタは社会人になると目標や目的、志などの言葉を今まで以上に聞くことになります。
ざっと整理してみましょう。
目的:目指すべき方向
目標:目的の道標
志:人生の目的
なお、志は人によっては夢と表現しますがここでは志で統一します。
目的についてはここでは触れませんので別の記事を参照ください。
この点で重要なメッセージを2つお伝えします。
1つ目は「志を持つ」という事。
アナタ自身を想定して以下のどれが幸せでしょうか?
①志を持ち、達成
②志を持ち、未達成
③志がない
これ、当然①ですよね。
でも、大事な視点が②の幸福度が③よりも高いという事です。
①については目標の難易度にもよりますが、やはり運の要素もあります。
でも、志を持つ事に運の要素ってあまりありませんよね。
さらに言えば、人は志に向かって走っているその過程でも幸福度を得る事が出来るという事です。
いわゆるランナーズハイって事ですね。
だから志をしっかり持ってほしいです。
もう一つのメッセージが「その志の”高さ”にこだわる」という事。
アナタに一つクイズを出題します。
ある2人の野球少年がいます。
2人とも野球において大きな志を持っています。
① Aさん:甲子園を目指す
② Bさん:メジャーリーグを目指す
どちらの方が高みに到達するでしょうか?
もちろん、思いの強さやポテンシャルなどが大きく影響しますが、ここでは目指す志のみに焦点を当てます。
いかがでしょうか?
ボク自身の答えをお伝えすると②です。
何が言いたいかと言うと「同じ人間でも大きな志を持った方が小さな志を持つよりも高いレベルに到達する」という事です。
ビジネスって能力の優劣などで結果が変わる事が良くありますが、それより「目指す水準の高さ」がかなり重要な指標になります。
例えば考えてみてください。
あなたが①の少年だとしたら地区予選優勝でもそれなりの満足感を得るかもしれませんが、②の少年だとしたら満足するレベルじゃないかもしれません。
結果、自身の満足を追求する為にさらなる高みに進む事になり、結果大きな差が開くのです。
ちなみに野望や野心って言葉がありますが、これも志の一種と捉えています。
だから悪いイメージがあるけど決して悪くないと思うんだよね。
これは企業視点においてさらなる意味をもたらします。
企業版の志はミッション・ビジョンですよね。
このミッション・ビジョンの”高さ”が「人を惹きつける為の重要な要素」になるんです。
一応補足しておくとミッションは企業が目指すべき方向でビジョンは状態を指します。
例えば「社会を良くする」がミッションだとしたらビジョンはその時の会社の状態。
例えば「売上100億円」とかですね。
そして企業はビジョンを目指すべき。
定性的な社会貢献などのミッションはビジョンを追って結果的に達成するものです。
この定性的な社会貢献などを目的としてしまうとNPOなどの非営利団体になっちゃいます。
非営利団体は社会貢献を目的に置くべきだけど営利団体は社会貢献を結果に置くべきです。
あくまでビジョンとして定量的な企業価値を上げていくべき。
その上で質問です。
例えば、アナタはどちらの企業に入りたいですか?
①高いビジョン(目標)を持った会社
②ビジョン(目標)がない会社
当然①ですよね。
高い目標を持った会社やビジネスパーソンに「人」は集まってきます。
石のスープってご存知ですか?
旅人がある村で食料を手配する為に石のスープを使ったという話です。
「この石を使えば美味しいスープが出来るから食材を頂けませんか」と依頼する事で食材が集まったという逸話です。
ここで言えば、石がミッションやビジョンを指し、その石があるからこそ人々はみな協力してくれるという事ですね。
ですから、企業家としてもミッションやビジョン、個人としても志を持ってください。
また、それらを魅力的な高さまで引き上げてください。
そうすると多くの人がサポートしてくれます。
サポートをしてもらうことでマスターマインドが生まれます。
マスターマインドとは二人以上の、統一した願望や目標を持った人間の集まりのことであり、また、それらの人々の間で行き交う、波長の合った思考です。
2:マスターマインド | ナポレオン・ヒル財団アジア/太平洋本部
複数で同じ志やミッション、ビジョンを持ち、その達成や過程で感動を積み上げる事がほんとうの意味での組織だと思います。
多くの人にサポートしながらマスターマインドを達成する事が大事です。
ちなみに企業のミッション・ビジョンには以下の2つが大事だと思っています。
①ミッション・ビジョンの魅力度
②ミッション・ビジョンの達成可能性
①がなければ人はついてこないし、②がなければ諦めます。
そして経営コンサルタントは②をサポートする職業だと思っています。
①は経営陣にしか出来ないですが、②は外部の我々でも出来るんですよね。
ではボクの今の志は何か?
それは「70歳までに1兆円企業を創る事」です。
なぜ1兆円企業かって?分かりません。
それはイチローに「なぜメジャーリーグを目指すのか」と質問する程愚問ですね笑。
難しそうですよね。
でも大丈夫です。
アナタの祖父は40歳を過ぎて起業し、上場したわけですし、マクドナルドの創業者は53歳で創業、ケンタッキーの創業者は65歳です。
始めるのに遅すぎることはない。
規模についてもボクの時代にはセールスフォースという企業がたった10年で1000億から1兆まで売上を伸ばしました。(1000億がまず凄いけど・・・)
当然ながら前回伝えた時流に乗る、事が大事なので大前提時流を意識しながらですが。
ちなみに、この志には欲求が不可欠です。
欲求は悪く言われがちですが、そんな事はありません。
欲求は言わばガソリンです。
どんないい車に乗っていてもガソリンがなければ走らないですよね。
欲求には本能欲求・金銭欲求・承認欲求があると言われていますが、ボクの中では別軸で大きく2つ存在しています。
① 低次の欲求:自己貢献型の欲求
② 高次の欲求:他者貢献型の欲求
①は自己満足の欲求です。
②は他者をも満足させる欲求です。
エピクロスの言う自然欲求と不必要な欲求と同じ位置付けかもしれないですね。
言わずもがな②の欲求を大事にすべきです。
①の欲求を最大化するとドラックなどに行き着いちゃいますから。
①が一瞬高く跳ぶことであれば②は低空飛行で長く飛ぶイメージ。
飛距離は圧倒的に②が長い。
どちらにせよ、人間は欲を満たすために生きている、そう感じます。
でもそれは当たり前でもう一歩踏み込むべきですね。
それは「与える喜び」と「与えられる喜び」を感じる事です。
自分は少なからず「喜ばれると嬉しいから」の精神があると思う。
これらをボクは受領価値と提供価値と読んでいますがこちらについては下の記事を参照ください。
進化論が文明の道標(みちしるべ)であるならば、高次の欲求こそが、文明が求めているエネルギーです。
低次の欲求はボスが16世紀に書いた七つの大罪(大食・怠惰・色欲・傲慢・憤怒・嫉妬・貪欲)に近いかも。
低次の欲求はレギュラー、高次の欲求はハイオクって感じかな?
高次の欲求を志にして常に心に秘めてほしいです。
お伝えしたボクの志を支える欲求はこの5つです。
①高い水準を満たしたい
アナタもボクも子供の頃から人間ランキング1000位位内になりたいといった欲求があった程水準が高いですね。
(周りの環境や経営者である祖父のDNAも影響していると思う)
また、仕事柄多くの優秀な経営者と対峙する事でその水準欲求は高まります。
半分笑い話ですが、アナタが社員旅行で海外に行く時、帰国時に大きく落ち込むことになるんです。
なぜかと言うと海外の人達はビヨンセをしっているのにボクのことは知らないから笑。
シャイなくせにスケールでかいですね笑
あとアナタは良く悪夢を見ます。「死ぬ前に”アナタは人生満足しましたか”と聞かれて”NO”と言ってしまう」夢ですね。
これを死ぬ前インタビューと名付けていますが、これはアナタの水準の高さを顕していると思います。
1000位以内になるという事も10代は学生だから、20代は修行期間だからで良かったですけど30代になって言い訳できなくなっているから頑張らないといけませんね。
1000位となれば孫正義さんやジョブスさんがいるのではないかな。
自分はまだ29億位くらいだから頑張りましう。
②日本に貢献したい
アナタもボクも子供の頃から日本という国が好きで潜在的に日本に貢献したいという欲求が強いですね。
特に小国でありながら、かつては軍事力、今は経済力で世界に影響を与えている点が誇らしいと感じています。
(セリエAだったか、プレステの看板が映像に流れた時感動した事を覚えています)
今日本の経済力弱体化が問われている中で「ジャパン・アズ・ナンバーワン」を復活させたいという思いが強いです。
日本はGDPで世界2位でした。
それがボクの誇りでした。
でも数年前に中国に負けました。
多くの人が人口数で勝てるはずがないと言って諦めていました。
それが正直理解できないです。
人口数で負けたなら日露でロシアに勝った日本は、アジア唯一列強に成り上がった日本はなんなんだと思ってしまいます。
自分の尊敬する経営者は皆自分でなく周り、もっと言えば国の為に頑張っている。
ボクもその精神をもっと持たないといけないと思います。
じゃあどうすれば勝てるのか。
かつての日本企業は、「スピード 」と「コスト 」の二つを武器にすることで勝者となりました。
しかし 、昨今では 、この二つの強みは失われつつあり、日本企業は 、歴史上はじめて 、本当の意味での差別化を求められる時期に来ています。
ボクは日本の情報革命の中で様々なイノベーションを起こす事で復活のサポートをしたいと考えています。
③世の中へインパクトを与えたい
ボクの想いとして世の中のインフラを創りたいというものがあります。
分かりやすい事例がスマホですね。
スマホが日本上陸した年からスマホを持っていましたが、電車の車輌を見渡すと当初は3割くらいしかスマホをいじっている方っていないんですよね。
それが100%がスマホになる過程を体験するのですが、その時に大きな感動を覚えます。
こういった世の中へのインパクトを創りたいと思いますし、ブームやトレンドではなく、インフラレベルのインパクトが欲しいと思っています。
④芸術を創りたい
「企業はアートである」これはホンダの藤澤さんが言った言葉です。
「経営は総合芸術である」これはパナソニックの松下さんの言葉です。
これは今となってボクもわかる気がします。
以前も触れましたが、企業は芸術的作品のような美しさがあると感じます。
前お伝えしたビジネスモデルという考え方ですね。
こちらも前伝えましたが、ボクは俯瞰的な仕組みづくりが好きです。
だからこれを自分で創りあげたいと言う気持ちがあるんでしょうね。
⑤青春を謳歌したい
優秀な経営者は皆幸せそうです。
総じてそれは青春だから。
個人の定義として「青春とは目的に向かって走っている事」を指します。
正直目的がない人を見ると「何のために生きてるんだろう」と思う事が良くあり、虚しくなります。
これは自分が目的思考が強い人間だからかもしれないけど、逆に青春を謳歌してる人間が羨ましいです。
以上が、志を支える欲求です。
これら5つはボクという車が志という道を進む為の大事なガソリンです。
志とそのエンジンになる欲求。
非常に大事ですね。
どちらにせよ、自分の目指している領域はサッカーで言う本田選手、中田選手、野球で言うマー君、イチローのレベルなので頑張らないとですね。
はい、長くなりましたが、「志を持つ」。
これを意識してくださいね。
ファイト!