メッセージ

社会人歴15年目の自分(ボク)が社会人1年目の自分(アナタ)へ送るメッセージ

歴史から経営を学びなさい

アナタがこれから学生を卒業し、社会人になってコンサルタントとして活躍していく上で必要な考え方があります。

 

それが「歴史から経営を学ぶ」という事です。

 

今回はこの考えを深堀りしていきます。

 

アナタは歴史が好きですよね。

 

その勢いで社会人になっても是非歴史を勉強してください。

 

今の社会は民主主義の上に資本主義的自由市場が、その上に宗教社会が、その上に工業と自然のせめぎ合いがある。民主主義は古代から、資本主義は16世紀から始まっています。

 

歴史によってその一つ一つをめくってみるのもとても面白いものです。

 

歴史は因果の編集を楽しむものです。

 

以前別の記事でも触れましたが「風が吹けば桶屋が儲かる」という言葉がありますね。

 

風が吹けば桶屋が儲かる - Wikipedia

 

これを単に「風が吹いたから桶屋が儲かった。」というのは普通の歴史の授業。

 

もっと深く歴史を学ぶと「強い風によって砂ぼこりがたつ」→「砂ぼこりが目に入ったために盲人がふえ、その人たちが三味線で生計を立てようとする」→「三味線が多く必要になり、三味線の胴に張る猫の皮の需要も増え、そのために猫がへる」→「その結果、増えた鼠が桶をかじるので桶屋がもうかって喜ぶ」という風に背景が繋がります。

 

点と点を線にする事が楽しいですし、その過去から現在の線の先に未来という点を繋げる楽しさもあります。

 

これについては過去の記事でも触れています。

 

y-kanou.hatenablog.com

 

因果を載せない歴史書は歴史を壊していますね。

 

話を切り替えます。

 

そんな歴史から経営を学ぶ事をお勧めします。

 

歴史は政治・経済、宗教、学問、芸術の4つから成り立っていますがどのテーマに置いても経営におけるヒントが隠れています。

(ちなみに、歴史の焦点は元々政治がメインですが、民主化により経済に移ったと捉えてください)

 

本来、経営学や経営戦略は未熟な資本主義自由経済における歴史的生い立ちを探る社会科学的書物の意味合いが強いです。

 

そう、経営学も人が関わるから前回伝えた社会科学なんですよね。

 

y-kanou.hatenablog.com

 

だから歴史から経営学や経営戦略が生まれたわけで歴史からそれらを読み解くってある種合理的なんですよね。

 

歴史を遡るとビジネスモデルや経営戦略って全て根源は戦争論なんですよね。

 

歴史って俯瞰で見れば「資源の奪い合い」そのものです。

 

大きくは土地の奪い合いの歴史。

 

その奪い合いにはすべからく「戦略」というものがあり、これが経営学と密接につながっています。 

 

戦略という言葉を紐解いてみても元々は戦争に関する策略を指している事が分かると思います。

 

戦略 - Wikipedia

 

戦争論はもはや生きるか死ぬかなんで生々しい策略が描かれていてとても興味深いです。

 

なんというか、勝つために手段を選ばない、というかかっこ悪くても勝つという。

 

生きるための執念を感じますね。

 

中でも多くの戦争論は「勝つ為」ではなく「負けない為」に策略されている点が興味深いです。

 

連戦連勝のナポレオンも「勝てる戦しかしない事が勝てる事」と説いていますし、孫氏の兵法も「いかに負けないか」を説いたものです。

 

孫氏の兵法の概要を伝えると「負け戦はしないという事。その為に、相手を知り、自分を知るそして勝てなければ辞める、勝てそうであれば最大限に準備する、失敗しても大丈夫な準備をする事が大事。」という事です。

 

もう一つ、面白い観点で言えば宮本武蔵の「五輪書」。

 

これって勝つために手段を選ぶな、という話なんですよね。

 

武蔵が二刀流なのも勝つために美意識(形式美)を捨てたという考え方が出来るんじゃないかと思います。

 

巌流島の戦いも佐々木小次郎が長剣だったから自分は木刀で長さに勝ち、リーチを超えたという考え方です。

 

うん、勝つために手段を選んでない・・・笑

 

でもこれが歴史の積み重ねで美化されるからそれはそれで面白い。

 

ナポレオンの睡眠時間は3時間らしいよ・・・笑

 

戦略論しかり、有史以来あり続ける「戦い」ですが、登場人物は「自分」「相手」「環境」です。

 

恋愛もそう、選挙もそう。全てそう。

 

これをマーケティングの3C、つまりCompany・Competeter・Customerと言っていいのであれば、マーケティングとは全て、全てはマーケティングです。(言い過ぎ?)

 

あと、他の観点で「宗教とマーケティング」があります。

 

今世の中で主流のキリスト教。

 

なぜここまで浸透したのでしょうか?

 

様々な要因がありますが、キリスト教にはマーケティング力がありました。

 

”人々の苦しみを背負って十字架に貼り付けられたキリストは神に認められたので3日後に生き返ったので信じれば救われる”という内容。

 

これはまさにブランディングで言う「ブランドストーリー」。

 

また、異教徒でも改宗手続きを排除し、各宗教に書簡(パンフレット)と福音書を送ったという事実。

 

これはまさに意思決定をサポートするプロモーション。

 

結局「知」を排除したため、中性ヨーロッパの進化停滞させ、商売を否定したので資本主義を停滞させましたが、世の中をマーケティングで支配した好例です。

 

それ以外にも国の援助や国民の理解、弱者が強い時代、恐怖が助長された時代など様々な時代背景要因がありますが、マーケティングが中心にあった事は事実です。

 

ちなみに、歴史って言うけど人類史ってそんなに長い歴史じゃないです。

 

例えば、150年ってどんな時代か分かりますか?

 

桜田門外の変とかリンカーン大統領就任とかです。

 

めっちゃ前って思うでしょ?

 

でも自分の人生の5回前くらいですよ。

 

自分の人生を30年として振り返ってみてそれを5回やってみてください。

 

意外に最近なんですよね。

 

以前コミットメントスコープのお話をしましたが、ボクの人生自体も「地形」と「時系」の観点でスケールを上げる必要があると思うんですよね。

 

y-kanou.hatenablog.com

 

少し脱線しましたが、経営の本質は歴史から学ぶ事が出来ます。

 

歴史的観点から本質的に経営を学んでくださいね。

 

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