アナタがこれから学生を卒業し、社会人になってコンサルタントとして活躍していく上で必要な考え方があります。
それが「資本主義を注視する」という事です。
今回はこの考えを深堀りしていきます。
今多くのメディアで「資本主義」の終焉が謳われています。
確かに以前もこちらの記事でお伝えしましたが、格差問題などを見ても今のイデオロギーが異常である事は自明の理です。
そもそも民主主義は権利の平等、資本主義は結果の平等なので両立するわけがないとも言われています。
何故資本主義の崩壊が言われ始めたのでしょうか。
まずひとつはGDP成長率ですね。
大航海時代(1500年代)から伸び始めたGDPは産業革命期には2%水準、20世紀後半には4%水準まで伸びたのですが、ピタっと止まってしまった。
理由は大きくは①労働人口減少②国家負債の増加③富を独占している富裕層がお金を使わないから、と言われています。
もう一つは金利の低下です。
資本利潤率って知っていますか?
資本を投下し 、利潤を得て資本を自己増殖させることなんですが、これは資本主義の基本的な性質を表しているんです。
そしてこの資本利潤率と金利はほぼ同じなんですよね。
金利が低いということは資本利潤率が低いと同等。
資本利潤率が低いということは 、すでに資本主義が資本主義として機能していないという兆候を顕しているんです。
このようにもはや経済が回らなくなってきているのですが、一方で資本主義側はもう止まれない。
というのも、資本主義の本質は創造と破壊です。
例えばアップルから言わせればiPhoneで成功すればもっと良いiPhoneを作らなければならない。
資本主義は止まれないんです。
でも走るための原資が供給されないんです。
今、そんな事が起こっています。
そもそも資本主義自体は右往左往しながら出来上がったものなので完璧なイデオロギーではないんですよね。
資本主義の歴史はこんな感じです。
18世紀後半頃、経済って放置したら勝手に伸びるよね〜(①古典派経済学の自由放任モデル)と言っていたら一気に失業や倒産が増えて資本主義やべえやん、となりました。
そしてなんとか対策を取る派閥(②近代経済学)と資本主義を否定する派閥(③共産主義)に分かれました。
対策を取る派閥は「政府が公共事業でバラマキをすれば大丈夫」と言ってやったら失敗しました。1ドルの成長の為に、2ドルの借金してどうすねん、という話になったんです。(リーマン時のアメリカはそれが3ドルだった)
問題視した別の派閥は「減税で企業が働きやすく、規制緩和で雇用増加」を謳い民営化しまくって危機を乗り切りました。(④新自由主義)
ちなみに①がアダム・スミスさんから始まり、リカードさん・マルサスさん・ミルさんが有名、②はケインズさん、③はマルクスさんとエンゲルスさんが有名です。
ですから、またこれからどんなガラガラポンがあるか分かりません。
資本主義は危ういんだという意識を持って経済活動を行ってくださいね。
ファイト!