アナタがこれから学生を卒業し、社会人になってコンサルタントとして活躍していく上で必要な考え方があります。
それが「国を愛する」という事です。
今回はこの考えを深堀りしていきます。
国を愛する事は大事だと思います。
これは今まで育ててくれた、あるいは守ってくれた国への感謝の気持ちが大きいかもしれませんね。
残念ながら日本では国を愛する=右翼なんですね。
やはり日本人は真面目だから過去の戦争のトラウマで度が過ぎる自己否定に陥っているのでしょう。
それはそれで受け止めます。
受け止めながらもちょっと自己否定が過ぎるかなって思ってます。
分かる分かる。
でも間違ってはいけないのは戦争は過ちだったという事。
そういう意味では「反戦親日」であってください。
極右さんのような「好戦親日」も極左さんのような「反戦反日」もダメです。
そして反戦にも実は微妙なニュアンスがあって、専守防衛と積極防衛があります。
簡単に言えば守りの守りと攻めの守りです。
ボクの祖父は103歳まで生きたのですが、戦争の苦しみを子供の頃から聞いてきました。
だからあくまで専守防衛を維持してほしいなと思っています。
前回お伝えしたようにバランスが大事ですね。
そしてですね。
ただ単に好き!と言い続けるのではなく、しっかり恩返ししましょう。
前回の記事で触れたとおり、やはりビジネスで恩返しをすべきだと考えています。
これから国を守るのは軍事ではなく、経済ではないかと思っています。
経済を強くして国に貢献する事がボク達世代の使命じゃないかなと思っています。
ヘゲモニー(世界警察)であるアメリカが9.11やリーマンショック、イラク戦争でグラついているのでより重要ですよね。(パックスアメリカーナの崩壊)
ヤクザさんがいなくなって半グレやアジアマフィアが闊歩している状態と似ている気がします。
以前お伝えしましたが、アメリカも格差の問題で色々やばいです。
アメリカは雇用なき経済回復が安い労働力の確保により起こってしまってジニ係数(上の記事参照)が出来てしまったんです。
だから雇用を主張するトランプが当選して、トランプも企業に半分脅しで雇用を求めていたんですが、結局AIによって問題は解決しないという悪循環ですね。
その上で日本の特性たるものを踏まえて武器にする事が大事だと思うんですよね。
日本の特性は大きく3つあります。
①真面目である事
②技術力が高い事
③モードの構築が得意である事
一つ目ですが、例えば、よく言われる「日本人は真面目である」という特性。
これは武器ですよね。
真面目って二面性があって良い面も悪い面もある。
真面目の悪い面は保守的な所ですね。
上場を例にとってもアメリカの上場市場であるNASDAQって9割が取り消しになる大産多死モデルなんですよね。
最近は良くなってきたけど日本って上場にも慎重というか保守的。
そうなるとイノベーションエコシステムが機能しきれているとはいい難いですね。
ニつ目は高い技術力。
日本は従来から「40年で師を超える」と言われてきました。
中でも日本はモノづくりが得意。
ジャパンアズナンバーワンの時代もそうですが、歴史を見ても銃が伝播した40年後に世界一銃を保有していたのは信長だし、奈良の大仏も当時世界一の大きさだったんですよね。
具体的に言えば信長の時代は銃は3千丁、(ロシアは300丁)も生産していて、1500年は世界最大の工業国と言われていたんです。
昔から日本はモノづくりが得意で最新技術においてロボット作りは盛んです。
でも、難点がweb技術やOSなど「目に見えない技術による関心」が低いんです。
AIの時代はディープラーニングされたデータを活用することで知識転移を行うことが大事なんですが、データは世界的なプラットフォームが作り上げるものであり、日本にはそれがないですね。
言わばモノの国、ハードの国なんです。
ソフトバンクがここまで大きくなったのもソフトバンクが強かったというより、社名の割にソフトが弱くて買収(ボーダフォンなど)、さらに投資に振り切ったからでしょう。
実際に日本はアメリカに比べ攻めのIT投資は5分の1。(1%と0.2%)
これはマクロレベルの話ですから誤差ではありません。
ソフトに関する関心なさすぎる笑
これが大きな差になり、GDPの格差を生み出してしまいます。
情報革命により20年後、アメリカのGDPは2倍になると言われています。
これは凄いこと。
日本はどうするのか・・・。
そういう意味では日本は転換期ですね。
同じハード産業においても大胆なソフト化が起こっています。
例えばGEは「エンジン販売」から「IOTを活用した航空機向けの最適化アドバイス」へとサービス主体を切り替えました。
ミシュランも「タイヤを売る」から「タイアにIOTをつけ成果を売る」へサービス主体を切り替えました。(センサー情報による最適化アドバイス、販売からリースにして走行距離で課金)
自動車産業なんて特にモノの販売からサービスプラットフォームへの転換を求められています。
グーグルが自動運転を開発しているのは自動車を売りたいんではなくて、運転中のスマホ時間を増やすためなんですね。
あくまでハードではなくソフトの時代です。
3DプリンタやIOTで全てのハードはタダになる日も違いでしょう。
この潮流にTOYOTAがどう対応するのか、が見どころですね。
三つ目はモード構築が得意である事。
モードというのは「組み合わせ」と捉えてください。
例えば、日本人ってクリスマスの翌週に寺院(大晦日)にいきますよね。
これって他の国では考えられないです。
でも、柔軟性とでも言うんでしょうか、こういた組み合わせって日本人の特性そのものだと思うんです。
今に始まった訳ではなく、8世紀の万葉仮名ってのも凄いですよね。
外来の漢字と自国のひらがなを組み合わせるって発想、なかなか出来ないと思います。
こういった特性を踏まえて国に貢献をしてください。
ではその上で何が必要かを伝えます。
ボクは国の「コンセプト」を変える事だと思います。
コンセプトとは国是(国の価値観)に近いかもしれません。
例えば江戸時代の国是って知ってますか?
「安定と様式美」です。
江戸時代は技術よりも平和を望んだんです。
そこに黒船が効率を提案したってのが黒船来襲の背景なんですよね。
今の日本って少しその当時と似ています。
では、高度成長期はどうか?
高度成長期で言えば主に自動車産業を中心に「ガンガン行こうぜ」だったわけです。
自動車産業は日本の軽自動車の技術力から覇権を取る事が出来た。
ちなみに何故だか分かります?
実はこれも日本人の美意識のようなものが根底にあるんです。
日本人の美意識に「小を愛でる」というものがあります。
小さいものに美を感じるんです。
昔から「小粋」「小綺麗」という言葉があるように小さいに美を感じてきた。
「ままごと」なんかもこのような価値観で生まれたんじゃないかな?
それがどうなったかと言えば軽自動車からの自動車産業の躍進ですね。
でも実はそれが今となっては仇となったんです。
というのも、日本って1950年代はメインフレーム系は幼稚産業保護政策をとったので半導体などは発展したんです。
でも、コンピューター産業においてはは軽薄短小に日本は強いと思い保護しなかったんですよね。
だから取り残されたという考えが主流です。(あと汎用情報機器に対する慣れがなかった)
このガンガンいこうぜの国是のもとでは「安全や規格大量生産」が主流です。
だから日本はいつまでたってもハードに依存しているんです。
国是を「情報化社会」に沿って変えなければ日本の未来はないでしょう。
ちなみに最近ハラスメント問題が社会を騒がせています。
特に鬼コーチと言われる高齢の指導者のパワハラ。
これは国是が変わりつつある中で環境適応出来ていない指導者が追放されているんですよね。
スポーツにおいてもガンガン行こうぜでやってたら急に干された、みたいな。
電通のパワハラ問題も同じです。
彼らからしたら今までと同じことをしていたのに急に締め出されて混乱していると思います。
今の時代は「競争」から「共生」に国是が変わりつつあります。(国是は複数あるので情報化社会だけではありません)
ともあれ、そういった事を踏まえてしっかり国を愛し、国是を変えるくらいの貢献をしてくださいね。
ファイト!