アナタがこれから学生を卒業し、社会人になってコンサルタントとして活躍していく上で必要な考え方があります。
それが「真因特定力を身に付ける」という事です。
今回はこの考えを深堀りしていきます。
アナタはこれからコンサルタントになる訳ですが、コンサルタントって曖昧で何をするかよく分からないですよね。
端的に説明します。
コンサルタントはいうなれば「目標と現状のギャップを埋める仕事」です。
オシャレになりたい人をオシャレにするのがファッションコンサルタント、結婚したい人を結婚に繋げるのが結婚コンサルタント、モテたい人をモテるようにするのが恋愛コンサルタント。
ちょっと事例が下世話ですが、、、目標と現状とのギャップを埋めるという考えは共通してある事が分かると思います。
経営コンサルタントなら売上10倍にしたいと言われれば10倍にするのです。
ではどうすればギャップを埋める事が出来るのか。
ギャップを生んでいる「原因」を明確にする事です。
これがめっちゃ大事。
ケースで見てみましょう。
「その日は雨が降っていた。最近仕事が終電まで続いている。僕は睡眠不足の中で子供の迎えに行った。朦朧とした意識の中目の前の電柱にぶつかってしまった」
今後同じ事を起こさない為に「対策」を取らないといけないですね。
この「対策」を行なう事がコンサルティングそのものです。
お伝えしたようにまず原因を探りましょう。
原因は大きく下記3つに大別されます。
①課題:解決可能な原因
②問題:解決出来ない原因
③真因:全ての元となる原因
電柱にぶつかった原因は何でしょう?
色々並べることが出来ますが、例えば雨が降っていたという原因。
これは②の「問題」になります。
解決できませんからね。
睡眠不足は何でしょう?
①の「課題」ですね。
では睡眠不足の対処をすればいいのでしょうか?
それだけでは甘いですね。
この「課題」に対して「なぜを5回」説いてみましょう。
すると睡眠不足の理由は社内のメンバーがたくさん退職した事にある事がわかりました。
そうするとそのメンバーの退職が③の「真因」になるのです。
コンサルタントはこの「真因」(以下イシュー)を見つけ出し施策を明確にする事が大事です。
このイシュー、「センターピン」とも呼ばれます。
ボーリングの一つ倒したら全部倒れるピンを表してるからですね。
非常に上手い表現です。
言うまでもなく、闇雲に「問題」の対策ばかり取っても改善されませんし、「課題」の対策ばかり取っても芯を食ってないので対策は上手くいきません。(たまに運良く行くこともありますが運ゲーになっちゃいます)
結論、イシューを明確にしなければ正しい対策は打てないんですよね。
イシューが正しければ対策がズレていても軌道修正が可能です。
イシューに関して分かりやすい動画がありますのでこちらも踏まえて御覧くだい。
【書籍 解説】イシューからはじめよ丨仕事が100分の1になる思考法 - YouTube
コンサルタントにとってこの「イシューを踏まえた対策」が営業時の提案になります。
対策には必ずイシューがセットになります。
決して「対策の安売り」(イシューを捉えずに対策案を出しまくること)はしないでください。
その会社に潜んでいる問題のイシューを明確にした上で対策をまとめて提案してください。
提案をする場合、このイシューの追求に10時間以上かけても問題ないと思います。
それくらい大事です。
コンサルティング業界では「営業はご支援の第一回目」とよく言われますが、この話を聞くとご理解頂けるんじゃないかと思います。
あと、逆に言えばこのイシューと提案にご納得頂けない場合は契約は断ってください。
絶対にうまくいかないので。
ただし、その上で受託したお仕事は全力で取り組んでください。
そして、この考え方は日々の生活でも役に立ちます。
ボクの中で世の中で最も怖いものは「原因が分からないもの」、2番目に怖いものは「対策が分からないもの」です。
体調が悪い時に「風邪ですね」と医者に言われたら安心しますよね。
人って原因が分かれば安心するんです。
そして対策が分かればもっと安心。
この観点で緊張しやすい人にアドバイスすると、まず緊張は失敗を想定する事から生じます。
だから想定した失敗に対して対策を考えるようになれば緊張はほぐれます。
是非やってみてください。
ボクは人前でしゃべると緊張するタイプなんですが、失敗したらこうしよう、と対策を打つと緊張がほぐれます。
これって宗教も同じです。
昔は科学がなかったので災害とかが、何なのか、原因がまず不明です。
だから古代人は「神の怒り」を原因として安心したのです。
そして「生贄を授ける」という対策によってさらに安心したのです。
ともあれ、この考え方を大事にしてくださいね。
ファイト!